【教員を退職することにした理由】辞めるまでの流れも紹介

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こんにちは、ゆりなです。

2020年の3月で、教員の仕事を退職しました。

今まで教員として働いてきたわたしは、”教員として”のスキルしか備わっておらず、退職をする決断は勇気のいることでした。

公務員って安定してるって言われることが多く、自分から辞めなければクビになることがないのは、安心できる環境です。

そんな中、わたしが思い切って教員を退職することにした理由を5つを紹介します。

その5つは以下の通りです。

  1. 子どもたちに授業をするのが辛い
  2. 部活動がブラックすぎる
  3. 精神的に嫌だけど、やらなければならない仕事内容が多い
  4. 頼まれやすい人は辛い
  5. 頑張っても給料は上がらない

この記事を読んでいるあなたがこんな思いをもっているなら、

教員始めてみたけど、ちょっと辛いな。辛いって感じてるの自分だけかな?やめようかも悩む。

共感して少し心が軽くなったり、やめようかどうか考えるきっかけになったら嬉しいです。

ゆりな
実際に、「教員を退職する!」と決断した後の流れも紹介するので、具体的な流れが知りたい方はぜひ最後まで読んでくださいね!
目次

教員を退職した理由①:子どもたちに授業をするのが辛い

教員を退職した理由①:子どもたちに授業をするのが辛い

教員の1番の仕事は「授業」です。

これが辛くなっては、教員としてやっていくのは辛い、と判断しました。

わたしは、全部の授業が辛くなったわけではありません。

ゆりな
基本的には、授業を考えて、子どもたちとやりとりをしながら、子どもたちが楽しく学んでいる姿を見るのが大好きです!

この気持ちは変わっていません。

ただ、

勉強したくない子どもたちに自分の教科の学習を強要しなきゃならない

もっと子どもたちに好きなことをさせてあげる時間を作ってほしい

この思いが、わたしの授業に対する気持ちを曇らせていきました。

それぞれ紹介させてください!

勉強したくない子どもたちに教えることが辛い

教員を退職した理由①:子どもたちに授業をするのが辛い

”勉強をしたくない子どもたちに、自分の教科の学習を強制的に受けてもらわなければならない。”

これはわたしにとって、とても辛いことでした。

「強制的に受けてもらう」なんて言い方をすると他の先生に怒られるかもしれませんが、正直に書きますね笑

わたしの勤めていた学校では、英語を少人数クラスに分けていました。

  • アドバンスコース(英語が得意)
  • スタンダードコース(普通)
  • ベーシックコース(英語が苦手)

このように3展開で、それぞれ担当の教員が授業をしていました。

アドバンスコースの子どもたちは、「英語好き!」「英語を使いたい!」「もっと勉強したい!」「こんなことも知りたい!」とモチベーションが高く、授業をしていてとっても楽しかったし、いろいろな活動を設定できました。

スタンダードコースは、1学級に授業をする感じで進めることができ、生徒の得意・苦手ポイントも把握しやすかったです。

そして、ベーシックコース!

英語が苦手な子たちが集まったクラスです。

この子たちの中でもモチベーションがわかれます。

  • テストや成績のために英語の点数はあげたい
  • 全く勉強したくない

この「全く勉強したくない」子たちに、自分の教科を教えるのが、お互いにとって辛かったんです。

なんで勉強しなきゃならないんすか。自分、日本人です。
勉強なんてして意味あるんですか!

そんな言葉をほぼ毎日聞きます笑

授業中も、隙あらば友達と会話!!

そりゃ、英語の授業を受けているより友達と話している方が楽しいので必然的にそうなりますよね。

そんな子どもたちに「授業聞いてね!」「授業中だから話すのやめてね!」なんて言わなきゃいけない自分。

ゆりな
このような「生徒も自分も辛い時間を過ごす」のが本当にしんどかったです。

子どもたちに好きな活動をさせたい

教員を退職した理由①:子どもたちに授業をするのが辛い

そんな「勉強したくない」ベーシックコースの子たちですが、それぞれ得意なことや好きなことがあります。

  • 絵を描くこと
  • ゲームをすること
  • スポーツをすること
  • ダンスをすること

英語が苦手だし、勉強したくないし、きっと将来にも使わないだろうと思っている子たち。

しかも、絵の上手さやスポーツに対する情熱は、他のコースの子たちより強く持っている子が多い。

ゆりな
そんな子たちに”英語を勉強することを強制する”より、”自分の好きなことについて調べたり、将来のためにスキルアップする”時間を作った方がいいんじゃないか。

こんな風に思いました。

これからは、AIが人間に変わって単純労働をしてくれることが今より増えていくと思います。

そんな中、自分のやりたいことを極めて、それを楽しみながら仕事にするのが最強だと思うんです。

「子どもたちが興味のない勉強をする時間を、好きなことをする時間にしてあげたい!!」という思いが強くなればなるほど、「わたし、教員やっていけない」と思うようになりました。

教員を退職した理由②:部活動がブラックすぎる

教員を退職した理由②:部活動がブラックすぎる

2つ目の理由は、部活動がブラックすぎることです。

ニュースで取り上げられたりすることで、ブラック部活動の実態が明らかになり環境はだいぶ改善されてきました。

日曜日に部活動を休みにする学校も増えてきたと思います!

土曜日の4時間くらいなら手当ても出るしまあいいかと思える方もいるかもしれません。

ただ…

問題なのは平日の部活動。こちら完全にボランティアなんです。

授業や生徒指導、委員会活動などが終わって一息つく放課後。その地獄の時間は始まります笑

大体16:00〜18:30くらいまで、

給料は出ないのに2時間以上も拘束されるボランティア活動

が始まります。

今までは教員の世界の中で生きてきたので、

  • 部活動が放課後にあるのは当たり前(無給とかは特に意識してない)
  • 部活動を頑張る先生は偉い

こんな風に思ってきました。

でも、副業を頑張っている方や、定時に帰宅して自分の好きなことをしている人、家族との時間を大切にしている人について知ることで、この2時間半ほどの時間がどれだけ尊いことかを痛感しました。

2時間半あれば、新しい勉強をしたり、家族とゆっくりご飯を食べたり、趣味に時間を使ったりできます。

本業である授業作りは部活動の後になることが多く、疲れと空腹で頭が回らない中授業の計画を立てる…なんてことも多かったです。

平日に加えて、土日に大会がある時は、平日以上の勤務時間を2日間引率に費やさなければならないこともありました。

もちろん自分で積極的に振替や年休を取らなきゃ月曜日から通常営業です(涙)。

この「自分の時間を大切にできない環境」にも、疑問を持ち、耐えられなくなってきたのが教員を退職する決断をした理由の1つです。

教員を退職した理由③:精神的に嫌だけど、やらなければならない仕事内容が多い

教員を退職した理由③:精神的に嫌だけど、やらなければならない仕事内容が多い

学校の先生って、授業がメインの仕事だと言われますが、他にもやらなければならない仕事がたくさんあります。

「うわ、これわたし苦手だ!」って思っても、割り振られるので仕方なくやるしかないんです。

  • 先を見通せない不安
  • 自分にはできるのかという不安
  • 苦手なことをするストレス

結構、体に悪かったと思います笑

具体的には、

具体例

  • 体育祭の綱引き担当(体育が苦手)
  • 部活動委員会(そもそも部活動に関わりたくない)
  • スクールバスの連絡調整(え?わたしの仕事?)

特にスポーツ苦手女子にとって、体育祭の競技関係を指導しなきゃいけないのは精神的にキツかったです。

大声を出して生徒を招集したり、綱引きについて仕切るなんて、もうむりむり!!涙

部活動は業務でもないのに、その部活動の運営のための部活動委員会の仕事をしなくてはいけないなんて、もう絶望です。

こんな感じで、「割り振られたらNOとは言いづらい、やらなきゃならない仕事」が多く、教員を続けている限り逃れられないと察したのが退職を決めた3つめの理由です。

教員を退職した理由④:頼まれやすい人は辛い

教員を退職した理由④:頼まれやすい人は辛い

上の項目と内容が似ていますが、次は人間性についてです。

ゆりな
頼まれやすい人は、次々に仕事を頼まれます!!!

管理職の目が行き届いており、仕事の量を均一に割り振ってくれる職場なら安心ですが、そうでない場合がほとんどだと思います。

その場合、

仕事を頼みやすい人に仕事が集まってきます。

4月当初の業務分担、

年度途中に降りかかってくる仕事、

気付いたら「あれ?これわたしの仕事?」と思うことも少なくありませんでした。

指導部なのに教務部の仕事をしていたり、管理職の仕事をしていたり…

きっぱり断ることができずに、仕事をこなしてしまうと、どんどん仕事が集まってくるんですよね…

私の性格上、この先も仕事量が増えるばかりなんだろうなと思うと、未来が暗く見えました涙

自分の意思を持ち、年齢も上で意見も強めの先生は、自分の仕事を選べていたので、自分の意見を主張することはかなり大切です。

頼まれやすい人は要注意!

年度はじめの面談で、しっかりと相談したり、自分にはできないと判断したら断っておきましょう!!

教員を退職した理由⑤:頑張っても給料は上がらない

教員を退職した理由⑤:頑張っても給料は上がらない

最後に、給料の話です。

今の時点で、学校教員は、勤務年数が増えると比例して、給料も増えます。

管理職の評価で、少し給料があがるスピードが速くなったりしますが、聞いた話によると「良い評価を順番に回している」という噂もあるので、本当にその人の仕事を見て、評価しているのか少し不安です。

この人事評価制度も、給料の上限があるので、そこに到達した先生は給料は変わりません。

  • 他の先生より業務分担が多くても
  • 授業を毎回しっかりと考えても
  • 子どもたちとどれだけ関わっても

給料は上がらないんです。

もちろんやりがいはすごく、「給料が全てじゃない!」と考える先生方もたくさんいます。

私もそう思っていました。

子どものためだと思って、自分の時間を削って働くのがやりがいだと思えるなら、続けられると思います!

きっと先生を続けている方には、そんな方が多いんだと思います。

給料が上がらないのに、頑張る分だけ自分の時間もなくなっていくのは、自分の生きたい人生じゃないと思いました。

教員を退職することを決断してからの流れ

教員を退職することを決断してからの流れ

では、最後に簡単に退職を決断してからの流れを説明します!

先生、辞めようかな。

退職を考えている方は、この流れをイメージすることでより具体的に自分の人生について考えられるはず!

わたしの退職を決断してからの流れはこんな感じです。

  1. 退職を決断
  2. 年度の1回目の管理職面談(6、7月くらい)で退職の意向を相談
  3. 2回目(10月)の面談で、最終決断
  4. 2月くらいに退職の書類を記入
  5. 内示(3月)発表の際に、転勤する先生方と一緒に退職の発表

教員の人事は10月から動き出すので、10月までに辞める意向を伝えられると、管理職への負担もなくスムーズです。

そのため、最初の面談から相談しておくのがおすすめです。

また、3月まで頑張れるなら、”途中でやめて学校が人手不足”になることもないので、残る先生方にも快く見送ってもらえるはずです。

田舎の学校の場合は、なかなか代わりの先生が見つからず、管理職も職場の先生方も苦労してしまうことが予想されます。

そのため、私は3月まで続けようと決心しました。

退職の意向を相談した時は、管理職に驚かれたり、校長先生に止められたりもしました。

「先生みたいな人材が辞めてしまうのはもったいない。もっと一緒に仕事をしたい。」と言ってもらえた時は、心がかなり痛みましたが、強い意志があれば大丈夫です!

個人的に辛かったのは、周りの先生に言えないことです。

年度末が近づくと、先生方で校内人事の話が盛り上がりますよね(笑)

その時に、「来年度、一緒の部活やらない?」などと言ってもらえるたびに心が痛みました。

仲の良い先生には、退職することを伝えていましたが、管理職から「あまり、周りの先生に話さないでね」と言われていたので、ここが1番辛かったです。

ただ、辞めてからは本当に今まで抱えていたストレスから解放されて、自分の人生を楽しめています。

あの時決断して、本当に良かったと思っています。

退職金などについて知りたい方は、こちらの記事も合わせて読んでみてください!

>>若手教員の退職ってどうなの?【教員退職者が解説】

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まとめ:教員は楽しいこともある!でも、辛いなら無理しないで!

「教員の仕事をやめたいと思ったら、自分に嘘をつかないでしっかり気持ちと向き合ってほしい!」

わたしはそう思います。

自分のことは自分が一番わかるし、自分の気持ちを誤魔化し続けて仕事を続けると、やりたいことや大切なことを見失ってしまうかもしれません。

ただ、先生の仕事は面白いこともたくさんあります!

他の仕事では経験できないこと、職場の先生方が協力的なこと、ある程度クリエイティブなことができることなど、魅力もたくさんあります。

  • 自分の求めるライフスタイル
  • 自分に合っているのか
  • 今後もこの生き方を続けていけるか

など、悩んだ場合は自分と向き合ってみてください。

わたしはこの決断をするまで「先生の仕事辞めたいな」と思っても、そのうち慣れるだろう、自分は向いているんだろう、と言い聞かせて続けてきました。

しかし、何年経ってもこの気持ちが変わることはありませんでした。

辞めようと決断できたのは、自分としっかり向き合って、他の生き方や働き方を知れたからです。

「教員辞めたいけど、他にどんな仕事があるんだろう…」と不安な場合は、転職サイトなどに目を通すのもおすすめ。

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自分の興味のある本を読むことも、考え方が広がるのでおすすめです!

この記事が、悩んでいるあなたの心を緩ませたり、決断の背中を押すことができたら嬉しいです!

ではまた次の記事でお会いしましょう!

See you soon!

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この記事を書いた人

ニュージーランド留学、アメリカ留学を経て、英語の先生を6年間経験しました。
英検準1級、中学・高校英語教員免許を持っています。

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